人工透析その2 落下星さんの糖尿病合併症体験談

<はじめに>
こちらは以前「落下星」さんという方がご自身のサイトに書かれた記事を転載したものです。
転載・引用を許可されておられますが、ご本人がもう亡くなられておりいつ消えてしまうかわからないため、残しておくために、ここに転載します。
http://rakkasei.syogyoumujou.com/index.html

「楽観視するとこうなる」という、悪い見本としてご紹介します。
大変な危機意識の薄さにより身をほろぼした方です。読んでいくとその楽天家ぶりに良くも悪くも驚かされます。

亡くなられた方をこのように書くのは気が引けますが、客観的に見てたいへん愚かな糖尿病患者と言えるでしょう。
しかし、彼はこうも書いています。

私を「おろかなやつ」と笑って結構です。でも、あなた自身は

絶対に同じ道をたどらないと約束してください。本当にお願いいたします。



腎臓病(人工透析)の部屋


糖尿病と合併症の部屋で透析の概要は御理解いただけたと思う。

透析は機械にかかっている時間が正味4時間。

準備や止血の時間を加えると、約5時間ものあいだ病院にいることになる。

それが週3回。祝日も無関係に実施。むろん盆も正月もあったものではない。(^_^;)



回数や時間の問題

週に3回も通院しなければならないと言うことは、よっぽと理解のある職場でないと勤めを続けることは難しい。が、病院によっては夜間でも透析してくれるところがある。

また、3時間ですませる病院もある。これは医者の間でも意見のわかれることだが、3時間透析では短時間に透析するため、急激に大量の血液を抜いて戻すことになる。

当然、心臓などへの負担が大きくなる。これをどう考えるかというのが選択のポイント。

腎臓移植をしないかぎり、一生続けるものだから、できるだけ無理のない選択をしなければならない。

腎臓病がまだ初期のうちは週2回の透析ですむこともある。が、いずれは3回になる。

一度ダメージを受けた腎臓は回復しないのだ。軽度の人は食事制限を守り少しでも悪化を遅らせた方が本人のためだ。

移植については臓器移植ネットワークに登録してドナーがあらわれるのを待つのだが、慢性的なドナー不足のために、そう簡単には実現しない。辛抱強く待つしかないのだ。


透析にかかる費用の問題

透析1回にかかる医療費は全額自費負担で計算すると約5万円前後。

だが、心配することはない。特定疾病療養制度があり、これを使うと1つの病院で月額1万円だけ支払えばすむようになる。別の病院へいけばそこは別料金になる。

それから、身体障害者にも認定されるから、タクシーの割り引きなど、

いくつかの補助も受けることができる。(タクシーの割り引きなどは市町村の福祉事業なので住所によって差がある。また身体障害者の認定は都道府県の仕事で、市町村の窓口は都道府県への取次ぎだけなので認可には非常に時間がかかる。)

このへんの手続きについては診断書が必要になることもあって、なかなか難しい。

病院にいるケースワーカーさんに相談すると良い。

ケースワーカーがみつからなければ役所の窓口で相談することもできる。

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